2010年8月31日火曜日

通貨のこと

現在、ガーナでは「ガーナセディ」(Ghana Cedi)という通貨が使われています。

かつては旧通貨「セディ」だったのですが、

ひどいインフレが起こってしまったので、2007年から新通貨に変わりました。

店にはこんな感じで張り紙がしています。



旧通貨からゼロを4つ取れば、新通貨になるのですね。

しかし、実際のお買い物では、まだまだ旧通貨で値段を言われることが多く、

たとえばオクラをひと固まり買って

「6,000だよー!」

と言われるとビックリしちゃいます。(実際は日本円で40円くらいなんですが。)



ちなみに、1ガーナセディ=100ペセワ(pesewa)という単位もあります。


だいたい、1ガーナセディ=66円くらいでしょうか。


地元の屋台の大盛りフライドライスは、2ガーナセディ。

ファンタの瓶は、70ペセワ。

瓶ビールは、1.1ガーナセディ。

アカチから首都までのトロトロは、片道6.5ガーナセディ。


ガーナ隊は1カ月580ガーナセディくらいで暮らしています。

協力隊はきっと、どの国も海外手当だけで普通に暮らしていけると思います。



これも余談ですが、訓練所の先生が


途上国ではインフレがよく起こるから、物の値段がとんでもない額になる。
今のうちに、大きな額の数字に慣れておけ。


とアドバイスしてくれましたが、これは本当でした。

中高生の皆さん、hundredやthousandは上手に使えますか?


外務省などの資料を見ると、

まだ旧通貨のままで生活情報が書かれている場合もありますね。

ガーナにお越しの際は、新通貨に置き換えてくださいね。

2010年8月30日月曜日

石橋を叩かず、ソーセージ

首都のマコラマーケットをぶらりと歩いていたら、いつの間にか、お昼時。



何かを食べたいのだけど、なんだか変なところに入りこんでしまった…。



ガマンして歩くこと数十分。

救世主が現れました。



あ、網焼きソーセージだ!

しかも、野菜も刺さっていてウマそう!


しかし、事務所のクマさんいわく、

「ケバブ・イズ・デンジャラス」だそうな。



でも、もうガマンできない。

昨日の生玉子がいけるなら、大丈夫でしょ?!


ということで、たっぷりのペペ(唐辛子)とともにオーダー。

1本60円です。



あぁ、幸せ。

あんまりおいしいもんだから、夜、ドミの前のスポット(居酒屋)でも挑戦。



え?中が赤いって?

うーん、でもおいしかったですよ!


追記1:

その後のトイレでは…


追記2:

事務所スタッフいわく、

「健康診断の結果が優秀じゃないと、ガーナに派遣されません」とのこと。


ガーナ隊員は持ち前のポテンシャルに加え、

数々の注射を打たれ、危険な香りの食事に鍛えられた結果、

おそらく日本人トップクラスの強靭な免疫力を誇ると思われます。


というわけで、来月のアクラ国際マラソンなどで

皆さまガーナにお越しの際は、

石橋は叩いて渡りましょう!


たとえ隊員がペロリと食べてても、です。

2010年8月29日日曜日

石橋を叩かず、生玉子

首都のドミ(隊員連絡所)に泊まっていると、心ある人が料理をふるまってくれたりします。

今日はすーさんが牛丼を作ってくれます。

やったー!



あぁ、会いたかったよ、牛丼。

ていうか、生玉子かけてかきこむことができたら、どんなに幸せだろうなぁ。

…むむ。

任地の玉子は野ざらしで売られてるからデンジャラスだけど、

首都の玉子は、パックに入ってるじゃん。



生でいけるか?

ていうか、無理でもいっちゃおうか?

おいしく食べないと、牛丼に失礼だよなぁ。

…というわけで、いっちゃいました。

やっぱり黄身は白いっす。

でも、本当に旨くて旨くて、

「染みてくねぇ」ってのはこのことなんだなぁと、しみじみ。



先日の投稿を読んでくれた中学時代の恩師から、ありがたいアドバイスをいただきました。

「玉子は目をつぶって食え!」

先生、ボクできました。

目をつぶらなくても、おいしく食べることができました。


追記:

その後のトイレでは…

2010年8月28日土曜日

男は黙ってボウズ

ガーナにはロン毛の先輩もいますが、
しばらく自分はボウズでいこうかと思います。
ゴシゴシと髪が洗えないので、ボウズが楽ちんなんです。

というわけで、髪を切ってきました。



首に巻かれるのはタオル…かと思いきや、
トイレットペーパーでした(汗)。



日本ならここでオーダーをしますが、
この店の選択肢は、ただひとつ。

「男は黙ってボウズ」です。



ボウズにこだわりがあるのか。

はたまた、ボウズにしかできないのか。

とにかく心の準備をさせないまま、いきなりバリカンでゴー(泣)。

「オレの豚骨にコショウかけんじゃねぇぞっ!」と
善良な客を叱り飛ばすラーメン屋の亭主みたいに、有無を言わせません。



でも、ひげまでバリカンでゴーしなくても…(号泣)。



この看板をご覧の通り、
ガーナのボウズスタイルは、生え際がシャープに整っていることが
オシャレの証拠なのですね。



というわけで、仕上げはカミソリ刃を直接当てられて
ラインを作っていきます。

剃るというよりは、剥ぎとっていく感じ。
ヒリヒリ、ジョリジョリ…。

かなり痛くて泣きそう。
マジでソリコミ入る5秒前。



ここまでの所要時間、なんとたったの15分。
日本円にして、185円であります。
どうですか、ガーナボウズは?

2010年8月27日金曜日

気分だけは岡田ジャパン

空き地でも、


海でも、


ガーナでは、至る所でサッカーが楽しまれています。

きっとブラックスターズが勝たなくても、

サッカー人気は衰えを知るところがないでしょう。


首都アクラの刑務所の近く(!)に、ちょっとした広場があって、

近所の人はここでサッカーを楽しんでいるようです。

というわけで、他の隊員といっしょに行ってきましたよ、道場破りに。


しかし、さすがはブラックスターズのお膝元。

みんな、フィジカルが強い…。

しかも、ナメられたのか、全然パスが回ってこない…。

サムライだってW杯16強だぜ!と意気っているうちに

ようやくボールが回ってきた…。

よしよし、と思うのも束の間、

なんと味方にドリブルをカットされた(泣)!


悔しすぎます…。


奥寺さん(古い?)やカズとか中田、今では本田や長谷部に至るまで、

日本人フットボーラーが海外でがんばってますよね。

これって、本当にすごいことだなと。

外国人の中に単身で飛び込み、認めさせるって、

相当タフじゃないと成し得ないんじゃないかと思います。


ちなみに、情けないプレーしかできなかった私とは正反対に、

グイグイとドリブルを仕掛けては、シュートをぶち込んできた猛者もいました。

「ホンダー!スゴイジャーン!」とガーナ人が駆け寄ってくるのを見て、

ここぞとばかりに「ノー、アイム・ミッチー」と名前を覚えさせ、

完全にゲームをコントロールしていました。

カッコよすぎるぞ、ミッチー。


技術は国境を越える。

次があるなら、もう手も足も出ませんって言わせてやろう。

小学校教諭隊員、別のモチベーションができました。

2010年8月25日水曜日

ガ英研(1)

ガーナの公用語は英語。

そして、ガーナの英語は、私たちが日本で習ってきた英語とはちょっと様相が違うようなのです。

私の英語力がまだまだ低いということもあるのですが、

相手が何を言っているのか、サッパリ分からない場面があります。

で、書いてもらったりジェスチャーをしてもらったりして、

「あ、そういうことね!」とようやく理解に至るというケースがすでに多発しております。


というわけで、「イギリス英語+各地の現地語の影響」から生み出される

「ガーナ英語」を定期的に研究していくことにします。


会の名称は「ガーナ英語研究会」、

略して「ガ英研」であります。

本日第1回定例会のテーマは「発音」です。


★「sk」の発音


skを含む単語は、たくさんあると思います。

ask、disk、mask…。

skはなぜか、「ks」と発音されます。


もうこれは首都の人も、ボルタ州の人も例外なし。

ちゃんと(?)「sk」と発音するのは、

国営テレビのニュースキャスターくらい。


というわけでaskは「アックス」、

desk topは「デクストップ」となります。


うーん…。


★「th」の発音


日本人を悩ませる発音のひとつ、「th」。

舌を歯から見せ、引く時の摩擦音で…と

ずいぶん練習した記憶がありますが、

ガーナ人はそんな細かいことはお構いなし。

にごらない「th」は、すべて「t」の発音で代用してます。


Thursdayは「ターズデイ」、

I thinkは「アイ・ティンク」で、

thirty thousandは「ターティ・タウザン」です。


ジャパニーズ・イングリッシュのプライドをもって

10年近くがんばって練習したthの発音で押し通してみても、

「ん?」という感じで、ぜーんぜん伝わりません。

最近は自分も「ターズデイ」なんて言ったりします。


リスニングで今でも慣れないのが、thirtyです。

どうしてもtwentyとthirtyの区別がつかない。

トロトロに乗ってお金を払う時、

強烈なごう音の中でメイツの兄ちゃんが手を出して

「トワァティ~」なんて言うと、料金が20なのか30なのか本当に分からない。

しかもギュウギュウ詰めの中での会話なので、指で数字を出すのにも一苦労。


うーん…。

2010年8月23日月曜日

ガーナの道は怖い…

虫よけ3点セット(クリーム、スプレー、蚊帳)を駆使し、

歯磨きは常にミネラルウォーターという限界態勢の中、

無事に2週間のホームステイを終えることができました。


少しは慣れたか、ガーナ。

ホストファミリーのみなさん、本当にありがとうございました。


首都アクラに戻り、同期隊員と何も言わずに中華料理店へゴー。

バックパックを背負ったまま、ドミにも戻らず直行してしまいました。

こんなにラーメンが染みるなんて…。


首都に戻って改めて気づいたのは、「車が怖い」ということ。

クラクションをバンバン鳴らして、豪快に走り抜けるのがこちらのスタイルのようで。

歩行者優先なんて、とんでもない。

常に車両優先です…(汗)。

歩いていると「引くぞ、コラー!」といわんばかりに車が突っ込んでくるので

たまったもんじゃありません。


同期隊員の猛者たちは、「ほかの国に比べたらマシだよー」と平然。

うーん、マラリアも怖いけど、車も…。


ヤギが歩けるくらいの道が、ちょうどいいなぁ。

2010年8月22日日曜日

教会へ

テレビを見ていたら、こんな力強いお言葉が。

「ガーナの発展は、ガーナ人の手でしか成し得ない!」

お、いいじゃんガーナ。

「ガーナの若者がたくましく成長していくことが重要なのだ!」

ふむふむ、いいぞガーナ。

「で、キミたち若者が自分の適正を知るには…」

どうする、ガーナ。



「神様に聞いてみよう。じゃ、また来週!」

…あらま?

と思ったら、意外にホストファザーも娘も息子も、深くうなずいているじゃないか。


そう、ガーナはキリスト教信者が多く、

ホームステイ先もまた敬虔なクリスチャン一家であったのです。


自分は何教でもないし、

そういうことを話すと「オマエ、原理主義か?」と疑われたし、

とにかく宗教の話は簡単ではないなと思います。


が、とりあえずなんでも経験ということで、

日曜日に教会に連れていってもらうことに。


教会に入って、ビックリ。

神父さんがMCのようにアツく語ったり(何言ってるかはサッパリ分からなかったけど)、

みんなスタンディングで歌って踊ったり、

それはもうさながらライブのようでした。


そして、90分にわたる「ライブ」のしめは…

なんと私が前に呼ばれて自己紹介をしてくれというサプライズ(汗)!

早起きと女性とアドリブが苦手な自分にとって、

自分の心臓の音が聞こえるくらい緊張しまくりましたが、

なんとかEwe語で簡単な自己紹介を。


外国人がテンパった顔して、カタコトの現地語をしゃべったのがウケたのか、

ワーっという歓声と、割れんばかりの大きな拍手をいただきました。


そういえば、この日以来、道で「Kofi!」「Jun!」と呼ばれる機会が多くなったような。

粋なはからいを、ありがとう!

2010年8月21日土曜日

つながり

アカチの道を歩いていると、子どもたちから「タガーワ!」「ユジ!」と呼ばれました。

そして、「コンニチハ!アリガト!」とも。


「タガーワ」や「ユジ」というのは、かつてアカチで活動していた2人の先輩隊員のことです。

彼らも現職教員として協力隊に参加し、アカチの小学校をバイクで2年間回り続けたとのこと。

そして、この2人の後任として自分がやって来たわけです。

彼らの名前や、彼らが教えた日本語のあいさつを聞くと、

ちゃんと子どもたちの心に残っているのだなと、なんだか自分のことのようにうれしくなりました。


教育事務所の方も、2人のことを話す時はうれしそうです。

「アカチの子たちに九九を教え、計算力が飛躍的に上がった」

「いつもハードワークだったよ、日本の教師はレベルが高いんだね」


直接会ったことはないけれど、報告書からは後任の自分への思いやりが見られます。

「今度来る隊員が活動しやすいように…」

「家具は高いから、よかったら自分たちのものを使って…」


自分ひとりで活動しているわけじゃない。

こういうつながりの中で、今ここに来ているのだよな。


思えば、教員の世界もいっしょ。

いろんな先生といっしょに生徒を見て、次の先生たちにバトンタッチする。

どんなにすばらしい教材や設備がそろっていても、

先生たちが「つながって」なかったら、いい生徒やいい学校にはならないだろうなぁ。

そういう意味では、現任校でも協力隊でも、めぐまれた「つながり」と出会ったなぁ。


よし、この2年は「タガーワ」や「ユジ」さんの思いも忘れずに、がんばろうか。

2010年8月20日金曜日

トイレはつらいよ(教育事務所編)

ホームステイの2週間、日中は教育事務所に通いました。

とってもフレンドリーな人ばかりで、まずはひと安心。


でも、やっぱりここでも「トイレ問題」は尽きないのですな…。

ある日、勇気を出して入ってみると…


お!ちゃんと便器があるじゃん!

あれ、でもよく見ると…





便座ないっ♪
(Stand by Meの歌いだしのメロディで)




※追記:

紙もないので、これで…


なせばなる、意外とイケます。


いや…

2010年8月19日木曜日

トイレはつらいよ(夜編)

ホームステイでは、トイレに苦戦する毎日。


特に、夜にトイレなんかとても行けない。

行ったら最後、マラリアを運ぶ「殺人蚊」の思うツボだ。


だから、毎夜なんとかガマンしてきた。

だけど、この夜はどうしてもガマンできなかった。

アフリカのごちそうの洗礼を受け、お腹もかなりヤラれてきている。


行こう、行くしかない。


大量の虫よけクリームを塗りこみ、

首都で買ったトイレットペーパーと、首都で買った虫よけスプレーを持って、いざ出陣。


しかし、暗すぎる。怖い。


えーい、気持ちで負けたら、臭いや便器や蚊には勝てない。

耳のまわりがブンブンうるさいのは、気のせいであると信じる。

写真を撮ってみるが、何の写真だかよく分からない。


部屋に帰ってみると、足首や太ももがヤられている。

しまった、やはり蚊のドリンクバーになってしまった(泣)。


協力隊の同期仲間は、トイレどうしてるのかな…。

2010年8月18日水曜日

夏!夏!ココナッツ!

私の任地アカチは、ガーナ南部のボルタ州の町。


手をのばせば、赤道もさわれそうです(無理だけど)。


というわけで、ここの楽しみのひとつは、ココナッツ!

ホームステイ先のおうちにも、立派なココナッツの木があり、

ずいぶんとごちそうになりました。


ココナッツを食べたくなったら、近所の中学生をつかまえて、

「5個くらい、お願いね」と親指を立てれば、交渉成立。

もう、信じられないくらいの速さで、5mはある木をササっと登っていきます。


うわぁ…


おい、気をつけてくれよ…


いったよ…


というわけで、無事に実を落としてくれたら、

なたで豪快に実を削って、まずは中のジュースを飲みます。


横浜の中華街で飲んだココナッツジュースより、断然うまい!

そして、中の実も食べます。これもまた、うまい!!


みんな、なた使うのうまいなぁ…。

そして、木登りがものすごくうまいなぁ…。

恐るべきガーナ人の身体能力の高さ。

さすがW杯8強。


日本のオジさんはここまでしか…。