2011年12月22日木曜日

ガ英研(15)



ガ英研の皆さん、こんにちは。

冬期定例会のもうひとつの議題は「なぞなぞ」です。


あ、ちなみに今日の写真はすべて末っ子ミリセンツによるものです。

ただ今彼女、シャッター半押しの練習中だそうです。



さて、ガーナでも「なぞなぞ」のような遊びはあります。

問題を出す人は "Riddle, riddle" と言ってから始めます。



なぞなぞは「えー、難しいっすよー」とか言いながら遊びたいのですが、

うちの中学生やご近所さんあたりはなぞなぞを「早押し」で楽しみます。

しかしまあ、このスピードが尋常ではないのです。


「 Riddle, riddle. お父さんが家に…」

「ピンポーン!ラジオ!」

「正解!」


みたいな感じです。なんでお父さんが家にでラジオなのさ!

必勝パターンがあるのでしょうか、全然勝てなくて正直つまんないのでスネてます。



という訳で、次の機会にはネットで調べた以下のなぞなぞでひねり倒してやりたいと思います。

クックック…。


What number increases its value by half when you turn it upside down?

(逆さまにすると数値が半分増える数字は?)

2011年12月20日火曜日

ガ英研(14)



ガ英研の皆さん、こんにちは。

冬期定例会の議題は「コントリビューションについて」です。

ソースはみんな大好き矢萩さんからです。ありがとうございます。


お手元の辞書を引いていただくと

contribution: 寄付、寄贈、貢献、寄与

みたいな意味が書かれているかと思います。


ガーナでは、少なくともアカチでは

ミーティングやワークショップの際によく Any contribution? という言葉を聞きます。


使われる文脈からすると「何か意見はありますか?」、

つまり contribution が opinion の意味のように使われます。



ガーナのミーティングやワークショップは、参加者が本当によくしゃべります。

みな臆することなく、「空気を読む」など周りの出方をうかがうこともしないので、

会議は踊らず、力強く前に走っていく感じがします。


この雰囲気に、自分は何度助けられたことか。

別に英語がうまくなくたっていい、言いたいことが言えなかったら言い直せばいい。

あっちも前のめりなんだからこっちも遠慮せずにいけ!と思えます。



ミーティングやワークショップはみんなで作るもの。

そこにいる人間は、何かしらの「貢献」をすること。

そんな考えが意識的なのか無意識的なのかは分かりませんが、たしかにあります。


「いけん」を「こうけん」と読む考え。

日本に帰っても忘れちゃいかんねと思えることのひとつです。

2011年12月18日日曜日

知識は泥棒にも奪われない



「なぁ、ジュン、明日ヒマか? な、ヒマだろ? ついて来てよ」

残念ながら本当にヒマだった私はひょこひょことついて行くことに。


で、何なのさと聞くと、他の郡でのワークショップに呼ばれたからと。

INSET(先生たちの研修)を始めるらしいから、アカチの取り組みを教えるんだと。

そんな感じでした。そして、ヤな予感もしました。

「いいよいいよ、いてくれれば」と言われたことが、ヤな予感をいっそう強めます。


翌日。会場に着くと

「ジュン、お前の時間が用意されているらしいから、よろぴくー!」って。


…フッフッフ、オレがガーナに何ヶ月いると思ってるんだぁ!

何が起こっても変じゃない!そんな時代さ、覚悟はできてる!(出典:ミスチルのes)


というわけで、こっそり忍ばせた授業グッズを見せながら、

他郡の校長先生やカリキュラムリーダーにむけてエラそうに

先生たちの研修はどう進めていくべきかを講義してしまいました。



しかし!持ち時間は90分!人前と女性が苦手な自分には間がもちません。

そんな私を見かねて、次からはこうしよう、あの教材はあるか、

行政的なことはオレがいくから、研修内容と日本の比較はジュンがいってくれ、

みたいに自然と「事前打ち合わせ」をするようにもなりました。(最初からしとけ)


郡を変え人も変わり、今学期で計4回のプレゼンテーションでした。

話す必要性をもらって、自分もあらためて考え直しました。

今まで使った教材も、眠りから今一度さまされて喜んでいたと思います。

アカチのあをたけさんも教材準備に協力してくれました。

そして、INSETということで自分を思い出してくれた配属先にも感謝です。



最終回の日、閉会間際に参加者が猛烈に何かを訴えていました。

「今回の交通費が少し足りない!」「日当を増やせ!」と、

どうやらその研修にかかる待遇向上についてのアピールでした。


あちゃーと思っていると、立ち上がったのはうちのニューマンさん。

新しくINSETスーパーバイザーに異動した人です。

ニューマンさんはこんなことを言ったというのを訳してみます。



私たちも6月にJICAのワークショップを開いた時、参加者の手当てのことで議論したんだ。

その日の交通費、昼食、お菓子やジュースに筆記用具…。

ガーナでは開催側が用意するのが普通だが、それじゃダメだとジュンが言ったんだ。

結局そういうものは用意せず成功したし、今でもアカチはそういうものは用意していない。


いくらお金を持っていても、泥棒に入られたらおしまいだ。

しかし知識はどうだ。泥棒でも頭の中の知識は奪えないだろう。

自分に返ってきて、奪われないもの。

そういうものにこそお金をかけないといけないって、アカチはJICAから学んだんだ。


JICAは地震があったのにINSETをサポートして、ジュンはボランティアでここにいる。

そういう発言はよく考えてからした方がいい。



おお、ニューマンさん…!そして全員静まった!

ニューマンさんは6月に「JICAのお金でジュースとか買うのがホスピタリティだ」

みたいに主張していた人のひとり。

そっか、あれからそんな風に考えてたのね。


アカチにこういう人がいてよかったよ、本当に。



2011年12月16日金曜日

おはぎのお礼からの満月論



おはぎのお礼ということで、ヤカヤケと呼ばれるものを作ってもらいました。

この白く見えるのが、ヤカヤケです。



キャッサバ粉からできているヤカヤケ。

ほぼ無味、食感はチーズ蒸しパンを200個ほど押し固めたような、そんな感じです。

上手にほめていない気がしますが、これはとても美味しいのです。


これを今回はトマトソースと魚の燻製とともにいただきます。

道で買うなら、だいたいペペ(唐辛子)で食します。


作ってくれたうちのママさんのドヤ顔。

ママさんのトマトソースは辛すぎないし、ガーリックも使って美味いんだ。



外に座って美味い美味いと食べたその夜は、ほぼ満月でした。

「月の影って、メアリーがジーザスとジョセフを抱っこしてるように見えるでしょ」

とは、お向かいのママさん。


ははーん、そう来ましたかと思い、自分も月の影についてうんちく語ったら、


「そんな!ウサギが二本足で立って臼と杵で作業できるわけないでしょ!」

「だいたい、つくのは米じゃなくてキャッサバとかプランテーンでしょ!」


と、バッサアアアーーーと一刀両断されて終了しました。

末っ子もどこからか絵を取り出してきて「ほら、これが証明よ」と説教されました。



なんてちっぽけで なんて無力な 三十の夜ぅー



2011年12月14日水曜日

もしもガーナ人がおはぎに遭遇したら


「なんかさ、おはぎ食いたくね?」

それは同じアカチに住むあをたけさんの、何気ない言葉からはじまりました。

美味しんぼを読んでたらおはぎが出てきて、どうしても食べたくなっちゃったんですって。


というわけで、日本食への郷愁をモチベーションにして作ってみました、おはぎ。

日本ならお彼岸あたりにコンビニでひょいっと買っておしまいの物も、

こんな風に作られているんだねーという興味とともに、自作してみました。

あずきも砂糖も難なく手に入りますし、もち米の代わりには砕いたタイ米を使用します。



まずは洗ったあずきを二度ほど茹でこぼし、渋みと硬さから決別します。

ふんだんに水を使うので、あんこって贅沢なペーストなんだなとしみじみ思います。


この段階であずきの香りがふわっと家中を包み込み、今回の成功を実感できます。

丁寧に煮てあずきが柔らかくなったら、同量ぐらいの砂糖を加えてあんこに仕立てます。



一方で米を炊いてつぶし叩き、パサパサのタイ米を強引にモチモチと丸めていきます。

で、あんこをコロコロとまぶしておはぎにしていきます。



完成までなかなか時間がかかりますが、

おはぎに時間をかけることができるほど、我々の生活は贅沢なのです。



誰ですか、ホウ酸ダンゴみたいと言ったのは。

もったりとしたおはぎをほおばる時、それは日本人でよかったと思う瞬間です。

または、あおたけさん美味しんぼを読んでくれていてありがとうと思う瞬間でもあります。



この感動を隣人と分かち合うのも国際交流か。

というわけで、うちのファミリーやご近所さんに振舞ってみました。



① まずはお向かいのママさん。

「ビーンズをシュガーと煮たんすよー、ライスといっしょに丸めましたー」と説明したら、

「ジーザス、ヘルプミーっ!」と食す前からモチベーションを下げてしまったようです。


なんとか気を直してもらい、一口挑戦してもらったのですが、

とたんにガクガクと震え出し、「ンボッ!」と白目で何かを訴えていたので、ドクターストップ。


意識が朦朧とする中でひねり出してくれた味の感想は、

「サンキュー、ジーザス。アイム・フリー」でした。



よっぽど恐ろしい味だったのか、しばらくして気を取り戻した後、しみじみと

「アタシの上に輝く星、あれは死兆星かい」とたずねてきたので、

「大丈夫だよ、M78星雲 光の国だよ」と答えておきました。残念。



② 続いて、おてんば末っ子ミリセンツ。

食べる前からゲテモノを見る様相の、食わず嫌い。

いいからとにかく食ってみろ、未来は明るいぞと促します。



が、どうやらダメな模様。

まだ10年ちょいしか経っていないのに、世紀末みたいな顔をして逃げちゃいました。無念。



③ よきお手本、女子高生のドロチー。

料理ベタな私の愛情たっぷり味噌汁を「美味しい!」と言ってくれ、

ルーが足りなくて残念な薄々カレーも「美味しい!」と言ってくれる、心優しき味音痴。



今回も期待は裏切らず、「むはぁ、美味しい!」と言ってくれました。しかも日本語で。

人は背中を見て育つもの。ここからプラスの波及効果が始まりました。



④ 向かいのエスタとミリセンツ(小)、裏のジュリア。

ドロチーの食べっぷりに触発されて、向かいのエスタも美味しそうに食べてくれました。

どうでもいいことですが、エスタは最近私のスネ毛を無言でスリスリして研究しています。




ミリセンツ(小)も覚えたての「オイチー!」を連発です。

もうこの子は何やっても楽しそうです。おはぎも元気よく食べました。



ジュリアも「ああ、これスイートね」とほっこりしてくれました。

洗濯物を取り込む手伝いをしてくれるジュリアは、おはぎを食べても癒やし系です。



結局、子どもたちには大人気だったおはぎ。

あれだけ嫌がってたミリセンツ(大)もモリモリ食べ始め、いつの間にか完売です。



あをたけさん、いつも楽しませてもらってます。次は何を作りましょうか。

現在あをたけさんが読んでいる美味しんぼは何か、聞いてみます。

2011年12月11日日曜日

今学期の総括



わらぶき屋根の家並みを見ながらバイクで走っていると、

おばちゃまが木の下から猛ダッシュで駆け寄ってきて、私を止めます。


何事かと思いヘルメットのフェイスカバーをチャッとあげてあいさつすると、

10ペセワを差し出してきて、笑顔で言われます。


「ピュアウォーター2つ!」


えー、教材を積んで走ってる様子が、何か物を売っているお兄ちゃんに見えたようです。

職種を「小学校教諭」から「ヤクルトのおばちゃん」に変更しようか迷った出来事でした。


この学期はそんな平和な田舎のサーキットが多かったです。



ワニが出るという川も渡ってました。

少し前までカヌーで渡らなければいけなかったのですが、



最近は橋がかかって安心です。

モロッコのさっちゃんのようにロバで川を渡ることもありません(笑)



完全に人様のおうちも横切って、



本当に学校あるのかなぁと思える場所にある学校たちに行ってました。

向こうに見えるのが学校です。



こちらが教室。土壁とわらぶき屋根で風情があります。



右端が教室、向こうに見えるのが人様のおうち。

授業をしているといつの間にかおばちゃまたちものぞきに来ます。

地域密着とはこのことか。



すっかり英語が通じないので、先生に現地語に訳してもらいながらの授業です。

身振り手振りや教材に助けられて、通じ合うのに「言葉はいらない」って

場面もあるのかもしれませんが、やっぱり言葉は大事。


言葉ひとつで緊張させたり励まされたり、人の心や行動に影響するって

もしかしたら言葉は超能力以上かもな。


言葉が通じない状況で、今さらながら言葉の力に畏れを感じます。

日本語が通じる日本に帰っても、この気持ちは忘れずに言葉の力を信じていかないとな。



いいことばっかりじゃなく、腹立つことだってなかなかたくさんありましたが、

無事に今学期の授業が終了しました。


そしてあと100日ほど。

案外まだまだこれからだととらえ、慌てず騒がずいきたいところです。

2011年12月7日水曜日

いいえむしろ忘れて草



ごぶさたしております。何も忙しかった訳ではまったくなく、

相変わらず口を開けてボーっとしていたら12月になっていました。ごめんなさい。


さて、わがアカチからひょいっと行ったところに、テフレという町があります。

そこには村落開発普及員として活躍するべっぴん・ちかちゃんがいます。


ドミで会うし、飲みながらなんてことない話にも付き合ってくれるけど

やっぱり一度ちかちゃんの勇姿を見てみたいなぁ。もう帰っちゃうしなぁ。

という訳でひょいっと行ってきました、テフレ。

こちらがちかちゃんの配属先。立派な建物を構えるNGOです。



「村落」の隊員は、本当に活動が多岐にわたります。

収入向上支援のためのせっけん作り。

町の女性にはビジネスのイロハを。

病院に出向いてはドメスティックバイオレンスの講義。


建物の中にあるお店の商品を見せてもらいながら、テフレの町を歩きながら

そんな話を聞かせてもらいました。



やはりこの人、ただ者ではなかったのね。

日本酒が好きな機嫌のいい人だけではなかったのね。



この日は中学校へ「リーダーシップクラス」なる出張講義にも出かけました。

「価値観と能力」というお題で、NGOのガーナ人スタッフが中学生に語りかけます。



で、ちかちゃんは余計な口を挟まずにその様子をしっとりと見守ります。

「せっかく来てくれたのに、あたし何もしてなくてごめん」みたいに言われましたが、

むしろ、とんでもない。こういう姿で終われたらどんなにいいだろうと思いました。


ちかちゃんは何も言わないけど、

きっとここまで来るのに見えない努力や見せない苦労があったんだろうな。



どうしても教員目線で書いてしまうからいけないのですが、

たとえば、どこかのクラスの担任を任された時、

先生があれもこれも手を出して、ハイよくできましたとなるのではなく、

生徒たちがああでもないこうでもないとがんばっている様子を見守って、

最終的にすごいじゃないかと言ってあげるのが理想なのかなと思います。


「いい先生だった」と言われたいのではなく、

「いいクラスだった」と言わせたいのですから。


山本五十六が言うように、人を動かすにはまず「やってみせ」ですから、

当然自分が懸命にリードする部分は特に初期にあるべきなのですが、

最終的には「やらせてみて」「ほめてやらねば」いかんなと思うのです。


フィリピンで活躍する同期・てつさんやとしさんも

それぞれブログでこのようなことを書いていて、「!」と納得しましたが、

2年間の協力隊生活も、どこか同じような部分があるのだと思います。


Forget-me-notという花はありますが、自分のことなんか忘れてくれてもいいので

自分が伝えようとしたことが少しでも役に立ってくれたのなら、望外の喜びでしょう。

言うは易しですが、今回のちかちゃんのような姿にあこがれ続けたいと思います。


とはいえ、テフレの人たちに関しては、ちかちゃんが残したことだけではなく、

ちかちゃんがいたということそのものを、決して忘れないのでしょう。

いっしょに町を歩いている時の声のかけられ方でそう感じました。


大事な種をまいた「忘れて草」は、図らずもやっぱり「忘れな草」のようです。



2011年11月27日日曜日

ニワトリのジャンプだとしても



今学期最後のINSETにお呼ばれされた学校です。

ここでもCD分光器を作ってきました。



前例にとらわれるな」とも言いますが、前例は往々にして味方もしてくれるものです。

日取りや内容を前もっていっしょに校長先生と検討できたし、

近隣の学校をサーキットスーパーバイザーを通して招待してもらいました。

キャピテーショングラントという助成金もきちんと使ってもらえました。







今回はカウンターパートのビクターさんにも来てもらいました。

写真もたくさん撮ってもらいました。今までの経緯も校長先生に話してもらいました。

ワークショップの最後のあいさつもしてもらいました。


ビクターさんは困ったことがあれば朝でも夜でも駆けつけてくれるし、

日本にも行ったことがあるのでこちらの考えることをよく理解してくれるし、

これまでの活動ではずいぶんと助けてもらってきました。


自分がいなくたってアカチ郡の学校たちは今日も回っていくことは分かっているつもりだけど、

それならそれで、できるだけ多く巡回しながら多くの子どもたちと先生に出会って、

アカチががんばろうとしているINSETに少しでも歯車になろう。


帰国のチケットがぼんやりと見えてきた頃に、

ようやく自分のやりたいことが躊躇なく言葉にできている気がします。


「オレを上手に使ってくれ」が最近のキーワード。

ビクターさんをはじめ、何人かのキーパーソンに対して

「日本人ボランティア、こんな使い方もできますよ」というのを具体的に示していくことが

自分の活動のまとめ方になるのかなと思います。


授業の内容はどうしようか、INSETって何だ、

どうしたら喜んでくれるんだ、どんな場面で「お前が必要だ」って言わせてやりたいんだ。

そんなことをあれこれ考えながらジタバタ飛んでみようとしてきました。


どれだけ飛べているのかは分かりませんが、1年9ヶ月の終わりは必ず来るのだから

ニワトリくらいのジャンプだとしても、自分なりにきちんと着地しないとなと思えてきました。



2011年11月25日金曜日

赤き血のさとうきび



晴れの日が続くと、なんだかもう暑くて暑くてバテバテで、

いとも簡単に「疲れたぁ」と口に出してしまいます。


しかし、疲れたなんてたやすく口にするもんではないです。

特にひとたび懐に入ればものすごく優しくしてくれるガーナ人に対しては。


「日本人が疲れてる → 栄養が足りない → うちに来てご飯食べなさい」ということで、

この度お葬式でマイファミリーが違う町へ行ってしまって留守にしている最近は

お向かいさんが「アタシが面倒見るから!」と言わんばかりに夕食を作ってくれます。



現地食を食べるマッチョな姿を見せるわけではありませんが、

うちのママさんのバンクーも、このお向かいさんのバンクーもクセがなくて美味しいのです。

「ボルタ州のバンクーは他の州と作り方が違うのよ」とのことです。


うちに遊びに来たらちょっと試してみてください。

スープもオクラやホウレン草、ココヤムの葉に魚と貝のダシが効いてて、

きっと気にいってくれると思います。



お向かいさんはキッチンもテーブルも洗い場もすべて屋外。

風もあって星もキレイだし、それはそれは平和な時間が流れます。


キッチンの様子とかを写真に撮りたくても、

6歳と4歳の娘たちがキャッキャとフレームインしてきて

「撮れたー?見せて見せてー!あ、アタシだー!」なんてことを繰り返します。

「お前たち!」と言いながらも、カワイイのでこっちもデレデレして遊んでます。





お向かいさんお気に入りのデザートは、さとうきび。

ブルジョワになるとこれをナイフで剥いて食べますが、

わたしたちは己の歯を信じてガシガシ剥きます。


これが自分にとってはかなり大変で、

皮が剥けるか歯が折れるかの瀬戸際で毎回真剣勝負しています。



竹のような硬い皮を剥ぎ始めてさとうきびがささくれ立ちはじめ、

おっしゃ今日は調子いいぜと思って勢い良く頬張ったおよそ3口目、悲劇は起こりました。


勢い余って左内側の頬粘膜にさとうきびをストレートに差し込みすぎてしまいました。

「あ、あべし…」とささくれ立つきびの先をそっと抜いてみると…


闇夜にぬらりと染まる紅の血とさとうきび!

それを右手で持ち、よだれと血を垂らしながらなぜか笑う日本人!

固まる6歳! ギャアアァと泣き叫ぶ4歳! もらい泣きした8歳!

「大変!ス、スプライト!」と意味不明な救急処置を叫ぶママさん!


皆さん、さとうきびには十分気をつけてください。

今日もアカチは平和です。