2011年7月30日土曜日

片足立ちで靴下がはけなかったけど


すっかりご無沙汰しております。当方、それでも生きております。


1週間ほど首都アクラにいたのですが、それはそれは楽しい日々でした。

ソフトボールやサッカーをしたり、なでしこの決勝を見たり、

いろんな方のおうちでごちそうになったり、新歓パーティがあったり…。


しかし、はしゃいだ後には孫悟空を諌める金の輪っかがはまったかのように、

こめかみあたりに鈍痛の波が寄せては返すの繰り返しで…。


はい、今回分かったこと。

・いくら楽しくても、いくら新隊員がフレッシュでも、あんまり調子に乗らない。

・バファリンの半分はやっぱり優しさだった(もっと強くてもいいような)。

・気遣ってくれる隊員仲間の優しさはMAXであった(ほんと、すんませんでした)。


さて、今回の滞在の最大目的は私たちの1年報告会。



同期とはもちろんよく話すし、いろいろ知っているつもりにはなっていましたが、

改めてみんなのこれまでの奮闘ぶりを聞くのは楽しくもあり、刺激にもなりました。


ことばにならない思いや、まとめきれない、まとめきりたくない気持ちもあったでしょうが、

やっぱりこうやってロジカルに振り返り検証することはとっても大事なことです。


会は終始和やかな雰囲気でした。みんな英語で自分らしく発表していてすごかったのですが、

中でも、1番バッターのやすぽんは見事までに笑いを取ってました。

二本松仲間のみんな、彼のすごさは健在ですよ。



また、同じアカチでずいぶんと助けてもらったわくわくさんもついに帰国です。

彼の帰国報告もあわせて行われたのですが、彼が引用した野村監督の言葉

「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すを上とす」には考えさせられました。


人が育っていく、自分のスピリットが受け継がれていくのは胸がつまるくらいうれしいこと。

でも、それは簡単には成し得ないことで、人に対する愛情だったり、

活動(仕事)に対する真摯さだったりが求められることでもあります。


わくわくさんがこの日までがんばってきたことは、ガーナ人も日本人仲間もみんな知ってます。

手取り足取り引っ張ってもらった自分や、わくわくさんががんばる背中を見せてもらった人など、

彼が思っている以上に「人」はたくさん残っていると思います。

僕もわくわくさんが残した「人」のひとり、そのことを誇りに思います。



ガーナだけではなく各国で活躍中の同期仲間のみんな、もう半分楽しんでいきましょうね。

そして、わくわくさん。2年7ヶ月お疲れ様でしたー!



2011年7月19日火曜日

カップヌードルのロジック

雨季なのに水が出ないって、どうよ?

そんなやり場のない悲しみを救ってくれるのは、日清カップヌードル(笑)。


首都アクラで見つけてはしゃいでは、バーゲンの婦人方よろしく大量買いします。

調理や洗い物が要らないこの子、断水時には抜群の存在感を誇る食料です。



カップヌードルへの感謝の気持ちは、自然と安藤百福氏にも向けられます。

この安藤百福氏、なかなか男前な気概の持ち主だったようです。

「インスタントラーメンはなぜ作られた?…」



安藤百福氏は単に食べ物を売ろうとしたのではない、

彼は「世界の飢餓をなくす」ためという目標に向かっていたのだ、ですって。


「もしドラ」で有名なドラッカーも指摘するように(「もしドラ」、まだ流行ってるの?)

一流と呼ばれる人たちは、「自分たちの顧客は誰か」を問うことを通して、

「自分たちの使命」を的確に定義することで活路を見出しているようです。


自動車メーカーのキャデラックが大恐慌の中で出した答えは、

「我々の競争相手は、ダイヤモンドやミンクのコートだ」

「顧客が購入するのは、輸送手段ではなくてステータスだ」でした。( by もしドラ )


安藤百福氏は戦後の焼け野原で目にした

「一杯のラーメンを求めて行列をなす、お腹をすかせた人たち」を「顧客」とみなし、

「すべての人に十分な食料があれば、世界に平和が訪れる」と考え、

その一助を担うことを「使命」ととらえました。


さあ、小市民の私も今のボランティア生活をこの文脈に当てはめてみましょうか。

彼らとはレベルが違いすぎますが、自分の今を見直すにはよいロジックだと思います。


私は単に理科や算数を教えにガーナを訪れたのではありません。

私は

2011年7月18日月曜日

仕事を追いかけること、手立ての妥当性を考えること

「ガーナ人先生と九九強調週間」の様子をしばらく書いていました。

手立てのアイディアを示したのは自分ですが、ガーナ人先生がそれらを工夫して

授業を実践していてくれたことは、本当にうれしかったです。



アイディアを凝らす時、先生たちは目の前の子どもたちの顔を浮かべたんじゃないかな。

「こんなことしたら、あの子たちきっと喜んで勉強するだろうな」

「ここを改良したら、もっとあの子たちが理解しやすいんじゃないか」

授業後の会話の中で先生たちのうれしそうな顔を見ていると、そんな気がしました。



かつての勤務校でキャンプの担当をした教員3年目を思い出しました。

「あの書類を提出しなきゃ、うわー明日の実行委員会の準備もしてなーい!」と

あたふたしまくっていたある日の深夜。その日も時計の針は午前様を示していました。


生徒を動かすアイディアを出さないといけないのにアイディアが出ないもどかしさで

やっつけ仕事的にキリをつけて早く家に帰ろうと思っていたその時、

もう一人の遅くまで残っていた先生がふとつぶやきました。


「ここでこうやって仕掛けたら、あの子が活きるだろうな」

「それを支えるのは、きっとあの子がピッタリだろうな」

そうやって生徒の表情を想像しながら仕事をすると、きっとうまくいくよ。


事務処理的に日々を片付けるのではなく、生徒のことを考えて仕事をする。

言われてみれば当たり前のことなのですが、忙しいとふと忘れてしまいそうになることです。


そうやって仕事を進めた方が意外と早く仕事が進んだり、何より楽しかったものです。

こっそり仕掛けた工夫が、あの子やあの子やあの子のちょっとしたためになるかも。

学校の先生として「仕事を追いかける」とはこういうことかと教わった気がします。



今回のガーナ人先生は、やらされた感を全く出さずに「追いかけて」くれました。

そんな先生たちに感謝をしつつも、ちょっぴりうらやましくもなりました。



九九の定着率が上がったということで、手立ての妥当性も悪くはなかったのでしょう。

ただ、この「手立ての妥当性」はもう少し科学的に考えなくちゃ、です。


たとえば、フラッシュカード。

なじみのある手立てに対しても(こそ)、こういうクリティカルな見方は大事です。

「英語教育2.0 - my home, anfieldroad - 」

(ちなみにこの方のブログ、とっても面白いです。英語の先生にオススメ)




論文レベルの知識も押さえつつ、たとえばこのブログにも書かれている

「一人のできる子につられて、できない子もできるように見えちゃう」というような

実践レベルの課題も忘れずに、しかもすぐに改善できるなら改善するという姿勢も大事です。

百点満点の方法なんてないし、「成功である」と簡単に言い切りたくないぞということです。


実践記録や数字、謝辞でもって報告することも大事なのですが、

それだけでは片付かない気持ちの整理もしようと思いました。

2011年7月17日日曜日

メイズに負けました

道端でプランテーンを焼いていたお店も、この時期はメイズ(トウモロコシ)を焼いています。

こちらがそのメイズ。ずいぶん白っぽいですね。



この大きさなら1本30ペセワ(20円以下)。

日本のそれより歯ごたえがあって甘さ控えめといったところでしょうか。



先日行った学校の裏にも、びっしりとメイズが育っていました。

乾季には何もなかったのに、いつの間にか自分の背丈より高くなっていてびっくりします。



なーんてしみじみしながら写真を撮って校舎へ向かった時、異変に気づきました。


…あれ、先生も子どももだれもいない。


ひょっとして今日は祝日だったか?(直前まで知らまかった経験、複数あり)

ドジをやらかしたかと思いながら、校長先生に電話。




「もしもし先生、今学校にいるのですがだれもいなくて…ドッキリカメラですか?」

「あー、そうかそうか。そりゃそうだろうよ。」

「あの、つまりどういうことなんでしょうか…」

「いやー、たぶんみんな畑にメイズを取りに行ってるよ。学校には来ないね。」

「あ…そうっすか。で、校長先生は?」

「オレ?どうせ子ども来ないだろうし、行ってもムダでしょ。」

「ということは…、今日は来ないということで?」

「うん、行かない。じゃあね。」




はい、わたしトウモロコシに負けました。

そして、前からこの日を約束していた校長先生にもあっさりフラれました。


「テんメェー、よくそれで給料もらってんなァ?8秒以内に出勤しろウオォー!!」

と、ガーナに来たばかりの自分なら電話口で発狂していたと思います。


でも、この日は「うん、了解です」って簡単に割り切っている自分がいました。

というより、最近はこういう場面に出くわしてもフーンと流してしまっています。

「だからガーナは…」「ガーナ人は…」と妙な一般化をすることもなくなりました。


なんでだろう。

あまりにも「そういうこと」がありすぎて、怒るのに疲れてしまったから?

「そういうこと」は、決してその人だけのせいじゃないって同情しちゃうから?

ガーナ人にもいろんな人がいて、いい人もたくさんいるって分かってきた余裕なのか?


答えは自分でもよく分かりませんが、戦うべきポイントはここじゃないような気がしてます。

もちろんこういう状況に慣れたりあきらめたりしてはあかんとも思いますが…。


前向きな人を一生懸命サポートしたいけど、

やる気のなさそうな人にも「ほら、いっしょに」と声をかけたいし、

何があっても風のように飄々といたいけど、常に問題意識はもっていたいし…


そんな矛盾した考えを頭の中でカランコロンと転がしながら、

この日のお昼もメイズを食べたのでした。


「くそっ、オマエのおかげで今日も困ったじゃないか」と言いながら、

日本のそれより固い実を八つ当たりのように噛みつぶしてやりました。

2011年7月16日土曜日

CD分光器を先生たちと作ってみる

各学期に3回行われている先生たちの研修会、INSET(In-service training)。

今学期最後の回は、ある学校からお呼ばれして行ってきました。

お題は「ジュンが使ってたCD分光器を自分たちでも作ってみよう」です。



小5の教科書には屈折、反射、スペクトルなどなど、だいぶ難しい内容を取り扱っています。

「背伸びしてでも難しいことを覚える、これこそが教育の質的向上」と考えているような

気がしてならないのですが、それはまた別件なので置いておきます。


そんな中、少しでも具体的に分かりやすくブレイクダウンするのがボクたちのミッション。

「プリズムでスペクトルを観察しよう」というスキップされがちなページを、

プリズムの代わりになるCDの反射を利用した分光器を使って授業をすれば…


…とエラそうに書いてみましたが、実際はいつものようにアカチのわくわくさんが

「ジュンさーん、これ作ってみたんでよかったら小学校で使ってくださーい!」と

見返りもなくさわやかに寄贈してくれたものを我が物顔で使わせてもらっているだけです。


ほんと、この1年はわくわくさんのふんどしで相撲を取り続けています。



さて、この日は近隣の学校を含めて20名以上の参加者がありました。

「じゃ、その日行きますんで」と軽く約束しただけなのに…。しかも雨だったのに…。

ありがたいことです。



では、分光器の作り方です。

【材料】

・不要なCD(DVDだとうまく反射しません…)

・蚊取り線香の箱1つ(材質、大きさ、形など、なかなかいい条件を揃えています)

・絶縁テープ(路上の電気屋さんで売ってます)


【手順】

① 蚊取り線香の箱に作業ラインや切り込みなどを仕込んでおく。

CDを上手に囲ってあげて、上手に光を取り込んであげると

上述の写真のようにキレイなレインボーラインができます。

この寸法に唯一無二の正解はないと思いますが、詳細知りたい方はご連絡ください。

ちなみに、分光器内部を観察するスリットはカッターで5mm幅程度開けて、

光を取り込むスリットはパンチで穴を作りました。



② 台座を作る。

箱から三角形を2つ切り取り、絶縁テープでそれらをくっつけて四角の台座にします。

継ぎ目をふさぎ、光が漏れて来ないようにするのがポイント。



③ 台座にCDを置いて、テープで固定する。

CDの表側を向けてしまったり、テープを貼りすぎてCDをふさいでしまったり…

こちらの進行計画を乗り越えてくるファンタジスタはたくさんいます。

が、これもまた自分にとって勉強。見通しがまだまだ甘いということですな。



④ 箱の残りを使って、分光器上部を作る。

いくつか切り込みを入れて折りやすくして、元々の折れ線を活かして立体的に戻します。

この作業をした時、「ああ、だから蚊取り線香の箱なんだな」と実感することでしょう。





⑤ 分光器上部をCD付の台座にかぶせ、位置調整をする。

レインボーラインがきれいに見える位置がきっとあります。

それを見定めたら、テープで仮どめしておきます。



⑥ 台座に合わせて上部の不要な部分を切り取り、テープでビシっと仕上げる。

見栄えをよくするため、そして光が漏れてしまわないための仕上げです。

CDの存在をテープで隠してしまった方が、子どもたちはより不思議がるのではと思います。



わくわくさんが小学校を巡回したワークショップ、いつか自分もやってみたいなと思っていました。

なので、小さなセミナーでしたが、自分にとっては大きな出来事でした。

何より、自分が授業でしたことをもっと教えてくれと言われるのはとてもうれしいことです。


「お金をかけなくても授業を工夫できる」「ていうか、こういうのって楽しいのね」

そんな風に少しでも感じてくれたらと思います。


教育事務所(GES)のINSETスーパーバイザーもどれどれと見に来てくれました。

今回の教材や道具はカレッジからお借りしたもの。

こういうセミナーをGESや各学校の予算でやりくりできないかなぁ。

「キャピテーショングラント」と呼ばれる予算が存在するのだから、不可能ではないかと。

このことはINSETスーパーバイザーに相談してみようと思います。


豊富なアイディアの持ち主、スキルフルな隊員が揃っているガーナ隊。

さて、次はどなたのふんどしをお仮りしようか(笑)

2011年7月14日木曜日

リアルALWAYS三丁目の夕日


なでしこジャパン、すごいですねぇ。アカチでもちゃんと応援しています。

よく行く電気屋さんがテレビを外に出してパブリックビューイングをしてくれるのです。



ここの店長さんである、ブラザーバイオ。

聞いた瞬間にマネして覚える彼の「日本語模写能力」は抜群でいつも驚かされます。

というわけで、スウェーデン戦で彼が習得した日本語をおさらいしましょう。



「イイネ!」(これ、私が多発していたようです。Facebookにも応用できますね。)

「ヤメトケッテ!」(特に立ち上がりとか。緩い横パスとかヒヤヒヤものでしたが。)

「サメシーマ!」(この人から始まるしよく走るし、こういうサイドバック好きです。)

「オーノー!」(大野、よく前を向いてましたね。バイオ的には OH! NO! で大ウケ。)

「カワサーキ!」(川澄なのに、バイクの KAWASAKI と完全に混同。)

「ホンダー!」(それは男子。言いたいだけでしょ。)

「オハヨー!」(もう完全に言いたいだけ。)

「8バンカワイイー!」(あかん、自分の趣味を聞かれてた。スウェーデンの方ですね。)



古きよき昭和の日々は、こうして力道山や巨人の戦いぶりを見ていたのかなぁ。

そうだとしたら、ちょっとうらやましくもあります。

2011年7月13日水曜日

ガーナ人先生といっしょに九九強調月間の結末

「ガーナ人先生といっしょに九九強調月間」、今日が最終回です。

30日間のエクササイズを経て、ファイナルテストを行いました。


実践前のテストとまったく同じ用紙を使用しました。

子どもたちが取り組む様子を見て思ったことは…


・カンニングをしようとする子がいない。全くいない。

・ペン先から煙が出るんじゃないかというくらいカリカリ答えを書く子も少なくない。

・線を書いたり指を使ったりして数えて答えを求める子が激減している。

・数え間違いをしたら以後壊滅状態だったのが、途中で軌道を修正できるようになった。



・ある段の途中を忘れてしまっても復活できるようになった。



といったところでしょうか。

いずれも成長の証ととらえてよいかと思います。


さて、こちらは実践前の平均正答率。およそ半分くらいでした。



そして、30日間のエクササイズを経て平均正答率は84%にまで上昇しました!



それぞれの段で詳しく見てみると、

6の段からガックリ点数が落ちていたのがずいぶんと改善されました。



度数分布もナイスな曲線を描いています。

ロースコアの人数は少なくなり、ハイスコアの人数はぐんと増えていますね。



「やればできる」を地で行くような実践をしてくれたガーナ人先生たちを誇りに思います。

自分がやってきたことに裏付けされた根拠のある自信は強いと思います。

この結果を見たら喜んでくれるだろうな。


よし、さっそく持っていこう。教育事務所にもめいっぱいアピろう。

2011年7月12日火曜日

九九ビンゴの使われ方 - その弍

「九九ビンゴ」の実践経過を田舎の学校へ不安を抱いたまま見に行きました。


子どもたちの手元を見ると…。

お、何回か実践しているようですね。



私はフラッシュカードを使ってビンゴを進めたのですが、

ここの若大将は黒板に必要な数字を示して授業を進めていました。


この日はまず子どもたちに8の段を暗唱させて黒板に数字を書き、

せっかく黒板に8の段の数字があるのだから、子どもたちに順番に線でつながせていました。



ワークシートのマス目に数字を埋めることもスムーズ。

ルールが浸透しているあたり、けっこう実践しているみたいです。



先生は黒板に書かれた数字をランダムに指してゲームを進めます。



しばらくすると「ビンゴーっ!」と元気のよい声が飛び交い始めました。



このゲームの中でもっとたくさんのエクササイズをするには、という話題で会話をしておしまい。

それにしてもしっかりと使ってもらっててよかった…。と、安心してしまいました。


いかん、この強調月間の目的は「オレってすごい!」と自己満足することじゃなかった。

「授業を工夫して子どもを伸ばしたアンタはすごい!」とガーナ人先生に言うことだった。


というわけで、いよいよファイナルテストを分析する時が来ました。

30日間のエクササイズで子どもたちはどれだけ伸びたか。伸びてなかったか。

ドキドキワクワクの結果は、また明日。


ビンゴーっ。


2011年7月11日月曜日

九九ビンゴの使われ方 - その壱

「ガーナ人先生といっしょに九九強調月間」も佳境に入ってきました。

ラストの手立てはビンゴゲームです。


時間を持て余した時に子どもたちにビンゴをしたら予想以上に盛り上がったし、

教員養成校で大人たちにビンゴを紹介したら子どもたち以上に盛り上がっちゃいました。


なので、きっとこれも上手に活用してくれるかなぁと期待しました。

授業を組み立てる時にもっと柔軟なアイディアをもつきっかけになってくれたらとも思いました。

ノートにマス目を書けばできるゲームですが、

今回はリッチにワークシートをたくさん印刷して渡しました。


さて、まずは町の中心部の小学校から。

オッスオラ悟空的に教育実習生へあいさつをして進捗状況を確かめると、ばつの悪そうな顔に。


「えー、あの、ビンゴはやってません。ソーリーよ。」

「いや、それならそれでこっちも改善したいのでいいのよ。何か使いにくいことがあった?」

「えー、あの、忙しかったの。ソーリーよ。」


ってことで、1校目ではビンゴ撃沈です。ちーん。

実際子どもたちの手元を見ると、ワークシートがノートに無造作にはさまれていました。

ってことは、すでに何回か実践はしてくれてるのでしょう。

うーん、何がいけなかったのでしょうか。


実践したいと思える魅力がなかったのか。

実践することに難しさを感じたのか。

それとも本当に忙しかったのか。


その時は深追いしないでおこうと直感的に感じたので、また日を改めて聞けたらと思います。


次の学校でも「え、ビンゴ?やってないよ。」とか言われちゃうのかしら…。

そんな不安を抱えながらバイクで向かったのでした。

2011年7月9日土曜日

九九フラッシュカードの使われ方 - その弍

「九九フラッシュカードの使われ方」、昨日の続きです。

町からバイクで1時間ほど走ったところにある田舎の学校にも顔を出しました。


お、ハタチの若大将はこの日もがんばってましたよ。



しかも、めちゃくちゃテンポよく授業を進めている!

短時間で多くのエクササイズを仕掛けていて、子どもたちもよく鍛えられています。

「しちいちがしち、しちにじゅうはち…、ん?」って感じだったのに、立派なもんです。



カードを順番に出したり、逆順に出したり、ランダムに出したり、

列対抗にしたり、男女対抗にしたり、個人戦にしたり…

子どもたちの集中が続くような工夫の連続でした。



若大将、マジで正規の先生にならないかなぁ。

2011年7月8日金曜日

九九フラッシュカードの使われ方 - その壱

「ガーナ人先生といっしょに九九強調月間」、その続きを書きます。

九九表を工夫しながらガーナ人先生たちが授業を実践したところまで話は進みました。


その後、新しい手立てとして「九九フラッシュカード」を導入してみました。

「テンポよく効率よく授業が進められるね!」と感じてもらえることを期待してのことです。

厚紙がたくさん手に入ればよいのですが、なかなかそうはいかないのでノートで代用します。



さて、まずは町の中心にある学校に顔を出しました。

自分がフラッシュカードを使ったデモレッスンをして1週間。

その日も教育実習生はがんばっていました。しかも、バッチリ使ってくれている!



フラッシュカードを利用してゲーム形式のアクティビティを編み出したようです。

こうやってアレンジが効くことを実感してもらえると、やりがいがあるってもんです。



でも、なんか教室の様子がおかしいなと思っていたのですが…。

あらら、大多数の子どもたちが机に伏せているじゃないの!



決して子どもたちが盗んだバイクで走り出すスクールウォーズ状態にあるわけではないです。

この先生が編み出したルールに基づいて、子どもたちは従順に「待て」の状態でいたわけです。


うーん、惜しいんだよなぁ。

先生はとっても楽しそうに授業を進めているのだけど、子どもたちには暇な時間が多すぎます。



フラッシュカードに期待することをもう一度確認して、この日はおしまい。

何よりも継続して実践してくれていること、

自分なりに授業をアレンジしていることがとてもうれしかったことも伝えました。


町から離れたもう一つの学校はどんな感じでやっているかなぁ。

2011年7月6日水曜日

放置自転車の末路

「ってことで、じゃあ今からミーティング行ってくるわ」と、その日訪れた学校の校長先生。

あでやかなケンテ柄のスモックに、自転車というスタイリッシュないでたちでありました。



で、その自転車をよく見ると…

ムムッ!これは明らかにフロム・ジャパン!(そしてたぶんフロム・千葉)



こういう感じで日本から来たであろう自転車を見るのは、初めてではありません。

むしろ、注意して見ているとけっこう多いような気がします。


なんでだろうと思ってたのですが、たとえばこういう取り組みをしている企業があるんですね。



このような方々の思惑通りに流通・使用されているかどうかは分からないのですが、

とにかく意外な場面で日本を感じる時があります。


ちなみに先ほどの自転車、校長先生は町で40GHCくらいでお買い上げしたそうです。

(40GHCと言ったら、2500円しないくらいでしょうか)


それにしても放置自転車って、決してその人の不注意だけじゃないですよね。

盗まれて乗り捨てられて…いうパターンも多いような気がします。


お探しの自転車があれば、ダメモトでガーナで探してみますので、ご一報ください。

送り返す送料の方がものすごく高くつくとは思いますが…。