2011年10月6日木曜日

楽しかった授業交流会



こんにちは、ごぶさたしております。

今日は先日行われた「授業交流会」のことを書きます。



アシャンティ州のドンポアセとフォメナで行われた今回の交流会。

小学校と高校を会場に、互いの授業を見せあいました。


まずは小学校、ガーナ人先生の授業を拝見です。

素数の授業で王冠を配布し、アクティビティを通して素数の概念をつかませるねらいでした。


たとえば、16個の王冠を四角形に並べると、タテ4つに横4つになるでしょ?

はい、みんなこんな感じで王冠を並べてごらーんという感じです。



で、先生がグイグイと引っ張るのに子どもたちはついていき、

各自机の上で王冠を操作していました。



具体物で hands-on な展開を図ろうという工夫はよかったと思います。

ただ、せっかく(ほとんどの)子どもたちがそれぞれ王冠を与えられているので、

もっと子どもたちに試行錯誤する時間が保障されていてもよかったかもと思いました。


こんなことは、この1年でよくあることです。

定義を教え、答えがひとつしかない活動を指示し、その通りやらせる。

きっと日本の先生は、これとはもう少し違った展開をアレンジすると思います。


GES(教育事務所)が折りに触れて「よい先生とは」ということで、

・まず日付、教科名、学習課題を黒板に書くこと

・RPK(Relevant Previous Knowledge:「既習事項」らしい)を必ず確認すること

・その時間で大事な用語の定義を必ず教えること

なんて指導していることも影響しているかもしれません。


たとえば学習課題ひとつとっても、

そもそも課題は先生のものか、それとも子どものものかと考えることによって、

授業の展開や工夫のポイントは変わります。


「今日君たちは素数について勉強するのだ、授業が終わったら素数とは何かが分かるだろう」

と言って授業をするのと、

「12個の王冠でいろいろな四角形を作ってみよう、いくつ作れるかな」

と言って授業をするのでは、最終的に素数を学ぶことは同じですが、

授業の展開や子どもたちの参加度などは大きく変わるはずです。


答えはひとつではありませんが、こうしてアクティビティを取り入れようとしている先生とは、

こんな「ちょっとしたこと、でもずいぶん違うこと」もいっしょに学んでいきたいところです。

そもそも参観者の前で授業実践にチャレンジした時点で、大成功であります。



続いて我らが代表的日本人、はるちゃんが算数の授業。

繰り上がりのある足し算を「10を作る」をキーワードに授業を行いました。



はるちゃんはすでに大先生のオーラをまとっております。

教材準備の丁寧さ、それを使うタイミング、説明や指示の明確さ、笑顔(これ大事)…


彼女から何より学ぶべきことは、授業のテンポのよさです。

「テンポがいい」と聞くと、何かと速いペースで事が進むように感じますが、

それだけではありません。


彼女の真骨頂は、たとえばつまづく子がいると待つことができる。

きちんと時間を取りながら、時にはヒントを与えながら待つことができる。


質問を投げかけて教室が静まると、

その静寂の意味が「質問の意味が分からない」のか「今ものすごく考えている」のかを判断し、

考えているのであれば、その静寂の中で待つことができる。


授業をしていて教室が静まり返ると、

ついつい慌てて言葉を重ねたり、子どもをせかしたりしてしまいます。


「教室が静まっている時間にぽつりと待つ快感を得るなら、その人はきっといい先生だ」

みたいなことを、かつて教えられた気がします。きっとそれは真であると思います。


はるちゃんの授業は時にスピードに乗って、時にじっくり立ち止まって

心地よいドライブのようなものでした。

しゃべくり倒すガーナ人先生よ、文化は違うがはるちゃんから学べ!と思いました。



私も僭越ながら授業しました。


この前やったし、みんなに見られるの恥ずかしいし…という気持ちもなきにしもあらずでしたが、

「人に見せれないだと?そんな授業をいつも子どもたちに見せているのか!?」と

かつてゲキを飛ばされたのを今でも思い出すので、ありがたくやらせていただきました。


理科「電気の性質」の実践でした。万が一「チンチョンチャーン!」って言ってきたら

電気ショックでおしおきしてやるって密かに思っていましたが、その機会はありませんでした。

(当たり前だ。)



以上、小学校での1日目でした。

高校での2日目については、また明日。

2 件のコメント:

や~れよっと さんのコメント...

ちょっとちょっとー!!
ガーナええがな読者が多いんですから、
話を盛られると、読者の皆様があたかも既成事実として受け取ってしまうではないですか!!!!できてないし!!!

いやはや、大を通り過ぎて特大先生もお疲れ様でした。早く特大先生に追いつきたいと思います。ではまたアクラで。

Kofi Jun さんのコメント...

や~れよっと さん!

盛ってない盛ってない!
うっとりしながら見させてもらいました。
ついでにとなりのやすぽんを見たら、やっぱりうっとりしてたよ。
しかし、これはあくまであなたのオンの姿。
アクラのオフでは華麗なる「や~れよっと」スタイルでのうたた寝を見せてください。