2011年11月15日火曜日

負けられない戦い 野球vsガーナ代表編



穏やかな日々を過ごしていても、人にはいつか

「絶対に負けられない戦いがそこにはある」と思う日が来るのでしょう。

その戦いが私にもやって来ました。ガーナ代表と野球をした時のことです。



「ガーナで野球?」「代表チームがあるの?」と思いましたが、ちゃんとあります。

グラウンドもデコボコの荒れ放題でレフト裏にはヤギが放牧されてましたが、ちゃんとあります。

そんな貴重な国際Aマッチの機会に、

表の顔は理数科教師、本業は野球隊員であるゆう君に誘ってもらいました。



ガーナを代表する野球選手たちに、いろいろな方面から集まった在ガーナ日本人で挑みました。

本気です。なにせ、絶対に負けられない戦いなのですから。



きっと将来ガーナのマウンドを背負う少年ピッチャーが出てきても、本気です。

くどいようですが、これは絶対に負けられない戦いなのです。


相手もうまかったのですが、即席日本人チームもかなりレベルが高かったです。

私たちのペースで試合を運ぶことができた時間帯も多かったです。


これは各自のプレーの質や野球観が優れていたこと、

そしてサインではなく大声で「はーい、次盗塁行っちゃいましょー!」と意思疎通ができたこと。

日本語で堂々と作戦を披露できるのは、国際Aマッチの醍醐味かもしれません。



ベンチも本気です。野球シロートの私も、炎天下の中一生懸命にアイスを食べました。

アイスを3つ食べて、隣のスーパーでキンキンに冷えたミニッツメイドを飲み干し、

へっぴり腰をガーナ人に笑われながらバント練習して、出場のチャンスに備えていました。



が、あえなくバント失敗。そのまま外角低めにバッチリ決められ三振。

ベンチの冷ややかな目。タプンタプンと揺れる私の腹。空はこんなに青いのに。

次のチャンスがあるならば、アイスは2つまでにしたいと思いました。



ガーナ代表、迫力ある走行守で私たちを困らせるのですが、細かい部分はまだまだのようです。

日本チーム1・3塁の場面。1塁ランナーが走り、キャッチャーが2塁へ送球するもやや暴投。

あたふたしているうちに3塁ランナーがホームインという失態の後に、ガチのケンカ。


「っかやろう、だから投げんなって言ったろ!この前もやらかしたのによぉ!」

「オメェこそしっかり捕れや、オメェのグローブはバナナのふさか!」

「英語でグローブはグラブだろ、グローブってマークパンサーかよ!」



しかし、怖いものなしでバットを振り切るプレースタイルは

シロートから見てもちょっと日本人とは違うなと感じました。

クロートが見るともっと的確なコメントがされるのでしょうが、ごめんなさい。


最後の最後は力負け、絶対に負けられないのに逆転サヨナラ負けを喫しました。



ガーナではスポーツにかける国家予算の97%がサッカーに費やされるとのこと。

残りの3%を他のスポーツと折り合いをつけながらがんばっているガーナ野球代表チーム。


先般の西アフリカ大会では交通費が出ずに出場することができなかったようですが、

私たちとならタダで試合ができますから。ぜひまたやりましょう。



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