2011年11月25日金曜日

赤き血のさとうきび



晴れの日が続くと、なんだかもう暑くて暑くてバテバテで、

いとも簡単に「疲れたぁ」と口に出してしまいます。


しかし、疲れたなんてたやすく口にするもんではないです。

特にひとたび懐に入ればものすごく優しくしてくれるガーナ人に対しては。


「日本人が疲れてる → 栄養が足りない → うちに来てご飯食べなさい」ということで、

この度お葬式でマイファミリーが違う町へ行ってしまって留守にしている最近は

お向かいさんが「アタシが面倒見るから!」と言わんばかりに夕食を作ってくれます。



現地食を食べるマッチョな姿を見せるわけではありませんが、

うちのママさんのバンクーも、このお向かいさんのバンクーもクセがなくて美味しいのです。

「ボルタ州のバンクーは他の州と作り方が違うのよ」とのことです。


うちに遊びに来たらちょっと試してみてください。

スープもオクラやホウレン草、ココヤムの葉に魚と貝のダシが効いてて、

きっと気にいってくれると思います。



お向かいさんはキッチンもテーブルも洗い場もすべて屋外。

風もあって星もキレイだし、それはそれは平和な時間が流れます。


キッチンの様子とかを写真に撮りたくても、

6歳と4歳の娘たちがキャッキャとフレームインしてきて

「撮れたー?見せて見せてー!あ、アタシだー!」なんてことを繰り返します。

「お前たち!」と言いながらも、カワイイのでこっちもデレデレして遊んでます。





お向かいさんお気に入りのデザートは、さとうきび。

ブルジョワになるとこれをナイフで剥いて食べますが、

わたしたちは己の歯を信じてガシガシ剥きます。


これが自分にとってはかなり大変で、

皮が剥けるか歯が折れるかの瀬戸際で毎回真剣勝負しています。



竹のような硬い皮を剥ぎ始めてさとうきびがささくれ立ちはじめ、

おっしゃ今日は調子いいぜと思って勢い良く頬張ったおよそ3口目、悲劇は起こりました。


勢い余って左内側の頬粘膜にさとうきびをストレートに差し込みすぎてしまいました。

「あ、あべし…」とささくれ立つきびの先をそっと抜いてみると…


闇夜にぬらりと染まる紅の血とさとうきび!

それを右手で持ち、よだれと血を垂らしながらなぜか笑う日本人!

固まる6歳! ギャアアァと泣き叫ぶ4歳! もらい泣きした8歳!

「大変!ス、スプライト!」と意味不明な救急処置を叫ぶママさん!


皆さん、さとうきびには十分気をつけてください。

今日もアカチは平和です。



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