2012年3月14日水曜日

愛しき憎きガーニアンタイム



首都に引き上げるということで、お世話になった人にあいさつしに行ったり、

うちのママさんが毎晩ご飯を作ってくれたり、平和な日々でした。


しかし、最後だからすべてが許せてガーナ最高だぜ!って訳にはいかないようです。

たとえば、後任の方のために家具を引き取りに来ると言って、来なかったり。

副大統領が来たとか運転手がどこかへ行ったとか、俺は悪くないと逆切れされたり。


たとえば、「おい!今からお前のお別れパーティやるから!来い!」と言われて、

「いやいや、もう今ママさんとご飯食べてるから」と伝えると、

「なんでだ!この前のヤギも絞めたから!みんな揃ってるぞ!」と答えが返ってきて、

だったらもっと早く教えてよと思ったり。


このような生活リズムを、彼らの言葉を借りて「ガーニアンタイム」と呼ぶことにします。

自分はこのガーニアンタイムに何度も助けられました。

雨の中バイクが悪路にはまったり、熱を出したりして学校に行けなかった時も、

「大丈夫、ネクスターイム(また今度)」で済まされました。


ゆっくり流れる時間の中で、日本での生活を振り返ると

なんであんなにせわしなかったかなあとも思いました。


しかし、このガーニアンタイムが手強いと感じたことも忘れられません。

正確ではない約束(たまにやけに正確だからなお厄介)。

目の前のことや自分の都合でとっさに変更されるスケジュール。


予定通りにいかない時間の中で、日本での生活を振り返ると

約束や時間を守る世界もやっぱりいいなと思いもしました。


4月からは(忘れられていなければ)職場に復帰します。

きっと忙しい振りをしてみると思うのですが、もしも心が折れかけた時(ないと思うけど)

ガーニアンタイムに助けられたことだけを思い出して、

日本での生活に不満をぶつくさ言ってしまったら、それはフェアじゃないなと思います。


日本とガーナ、どちらもいい所があるし、バランスの取れてない所もお互いあるのだろうから、

比べては嘆くのではなく、まずは与えられた場所で精一杯やるんじゃないのって思いたいです。


そろそろゴールが見えてきたこのガーナ生活、これからは上手に思い出したいものです。

感謝もしていますし、悔しかったことや腹が立ったこともいい形で覚えておきたいものです。


…ってね、早く冷蔵庫とか取りに来ておくんなまし。

(※あ、これ書いた翌日に来てくれました。朝7時前に。早起きなのもガーニアンタイムです)

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