2011年3月15日火曜日

わくわくさんの大冒険(後編)

地球のステージの桑山さん、ご無事だったようです。

むしろ、被災された方々を全力で救援されているようです。カッコよすぎます。


「がんばれ」は他人事のように冷たく聞こえますが、でもそれ以外に言葉が見つかりません。

なので、気持ちをこめて叫ぶことにします。


がんばれ、桑山さん!


地球のステージ ブログ



------------------------------------------------------------------



「わくわくさんの大冒険 in Akatsi」、

後編の今日はわくわくさんの一日を追いかけましょう。


夢と希望と実験道具がつまったコンテナをタクシーに積んで、出発します。



「定刻になっても集合しないだろう」というゆるやかな予想を立てて、

だったら教材で遊びながら集まるのを待ちましょうという時間も計算されていました。


この「あそび」がむしろ会の進行をスムーズにし、

参加者も研修内容の見通しを立てて臨めるというわけで、ナイスアイディアです。


時間にルーズな国で困ったという協力隊仲間の皆さん、ぜひご参考になれば。



はさみを使い慣れていないということは、ちゃめしごと。

セロテープなんていうシロモノは珍しいようで、恐る恐る手に取っています。



そういう参加者の様子をよく見て、臨機応変に笑顔で対応します。



ゴミをポイポイと捨てていくというのが、この国に住んでいて悲しくなることのひとつ。

わくわくさんはペットボトルの筒を手渡し、ゴミ箱として利用するように指示をします。


作業がひと段落ついたら、片づけの指示。机がキレイになったら、次の作業へ。

当たり前のことかもしれませんが、「ひとつひとつ」という考え方も、

子どもたちに実践する時はぜひガーナの先生にもマネしてほしいなと思います。



尽力して実践したワークショップも、終了後に教材やハンドアウトが会場に捨てられるという

残念なことも、ないとは言えません。


しかし、この大冒険に関してはそのようなことは一切ありませんでした。

むしろ、作った直後に子どもたちのもとへ行き、

「ほら、先生作ったぞ! これがこうでな…、いくぞ!」と張り切る姿がたくさん見られました。

先生が楽しんでるのだから、子どもたちもうれしそうです。



やる気のある先生ばかりじゃないことを知っているつもりですから、

こういう光景を見るのは純粋にうれしいし、胸が熱くなります。


わくわくさん、先生の心に火をつけました。




ところで、わくわくさんは作った教材を先生に持ち帰ってもらおうと考えました。

わくわくさんが訪れた会場は7校、参加人数は180人を下りません。

ということは、ペットボトルなどの材料も相当数に及びます。


私なら考えただけで「やめーたっ」と投げ出す自信がありますが、

ここでやり切ってしまうのが、わくわくさんの男前な所です。

アカチのマーケットで、ドミでひたすら廃材を集めるわくわくさん、

先生にも地球にもやさしいです。



しかも、組み立てやすいようにあらかじめ切ったりしておくのも大変な苦労です。

このお膳立てがあったから、大冒険は大成功したと言っても過言ではありません。

わくわくさんの朝は早く、夜は遅いのです。 それでも笑顔。



アカチにヘルプで来てくれた隊員仲間も、せっせと準備に励みます。





夕暮れの実験室、調整員の方々もどれどれと手伝ってくれました。



たくさんの仲間が応援に来てくれて、わくわくさんもうれしそうでした。

でもね、わくわくさん。これはあなたの人望です。





わくわくさんをそばで見ていて、思い出した言葉。

いつかの研修で出会ったものです。


The mediocre teacher tells.

The good teacher explains.

The superior teacher demonstrates.

The great teacher inspires.


ガーナの先生も、労働条件が厳しくて苦労は絶えないとは思いますが、

4文目のような先生を目指すのも、なかなか楽しいと思いますよと

言い続けることができたらなと思いました。

ほら、わくわくさんはみんなをinspireすることを楽しんでたでしょ?



わくわくさん、お疲れ様でした。

そういえば、最終日は疲れてまだ打ち上げしてないね?




追記

上記の4文目、inspireを皆さんどう訳しますか?

その気にさせる、生徒の心を刺激する、自分でやってみたいと思わせる…

4 件のコメント:

Hirono さんのコメント...

わくわくさん、素敵な方だね。そこまでの徹底ぶり、本当に感心させられました。自分にはどこかレイジーな部分やっぱりあると思うから、もう一度気合い入れなおそうってそんな気にさせられました。この1年間は自分に厳しくやるって決めてたから。カツをありがとう。

Kofi Jun さんのコメント...

Hironoちゃん!

わくわくさんはね、「やる」んじゃなくて「やり切る」人です。
すごいなぁとこちらは感心するばかり。
こちらこそ、いい刺激になったよ。
でも、Hironoちゃんもがんばってる様子はすごく伝わってきてます。
「もっともっと」もいいけど、「ゆっくりゆっくり」と言い聞かせるのは勇気がいることだなぁと最近思います。
ま、ぼちぼちいこー。

あと1年。もうあと1年しか。あと1年も。

わくわくさんことI さんのコメント...

純さん、いろいろと書いていただきありがとうございます。
「たくさんの仲間が応援に来てくれて」、「これはあなたの人望です。」そう言ってもらえることが本当にうれしいです。
でもやっぱりこの企画が無事に終わったのは、やはりみなさんが協力、応援してくれたからことだと思っています。
仮に僕に「人望」を生む何かがあったとしても応えてくれる方々がいなければ、それが形になることは決してなかったでしょう。
純さんを始め企画を手伝ってくださった、同じ時間をガーナで過ごす皆さんとの「横」のつながり。
教材の案や企画の進め方をたくさん教えてくださった、先輩隊員たちとの「縦」のつながり。
それだけではなく企画の後押しをしてくださった調整員さんたち事務所スタッフや、参加してくれたガーナ人、日本で応援してくれた全ての人たちとの「面」のつながり。
そういった全ての有機的なつながりの中心に今回たまたま僕がいたということで、企画の成果はそのつながりを形作る全ての人たちに帰するものと思います。
そしてそうした人と人とのつながりの偉大さ、強さを、今意識せずにはいられません。
今日本では震災により悲惨な情報が飛び交う一方、多くの日本人が作るつながりが大きな力を発揮しているという話も多く目にします。
そんなつながりの一端を担えるよう、遠くからでもできることをしたいと思います。
ブログ本文やこのコメントを読んでくださっている他国の隊員を始めとする皆様とも、新しいつながりが生まれているような気がしています。
いずれそれが大きな力を持って何かを良い方向へ変えることができたら、そう願わずにはいられません。

Kofi Jun さんのコメント...

お、わくわくさんじゃないっすか!

ご本人のコメントに、ものまね王座決定戦における本人登場のような高揚感を覚えます。

文章というのは難しくて怖いもので、どうしても上手に表現できなかったり、言いきらなかったりするものです。
本人からしてみれば「もっと」がたくさんあるかもしれないけど、ご勘弁を。

いつものように、後は好意的な読者の読解力に委ねることにします。

わくわくさんのしたことがアカチの先生たちだけじゃなくて、世界中の隊員仲間の役に立つといいね。いや、きっとなるさね。

本当にお疲れさまでした。
あふれんばかりの思いをこめたコメント、ありがとう。
bloggerもビックリしたのか、最初スパムになっちゃってたのはナイショにしておきましょう(笑)