2012年2月2日木曜日

寄り添い方が甘かったか



先生たちの研修会、INSETのサポートもしています。


任期のゴールも見えてきたので、ドカンと一発多数向けにワークショップをと思いもしましたが、

「自分が帰るので」という理由で今までの流れを無視して

「ドカン」とするのは違うんじゃないかと。

(今までの流れを汲んだ「まとめ」「集大成」ならとても素晴らしいんですけれども)


「配属先の考える通り定期的に実施してほしいけど、実際はなかなかうまく実施できてないこと」

があるのだから、それをちゃんと手助けすることこそ大事だと思えるので、

やっぱり今まで通り、小規模でもよいから丁寧に行うように心がけています。


先日訪れた学校では、潜望鏡を作りました。

その際、わくわくさんが教員養成校に残してくれた鏡を使わせてもらいました。

ほんと、最後の最後まで人のふんどしで相撲取ってます。



ペットボトルを切って鏡を差し込んでおしまい。

言葉にしてしまえばとてもシンプルですが、

「自分たちでも作れる」と思ってもらえることが大事なので、

このシンプルさこそが売りなわけです。





先生たちには喜んでもらえたようで、こちらもうれしかったです。

「こうやって授業で使ったら子どもがおもしろがるぞ」

なんて言いながら、先生たちが遊んでました。



さて、この類のワークショップは先生たちにも少し負担してもらうようにしてます。

キャピテーショングラントという助成金をもって、INSETの実施をしてもらうわけです。


「こいつから何でももらえちゃうかもよ」という気持ちが見え隠れする場面に身を置く者としては、

「自分たちも努力する」という心構えをもたせるのが勝負どころでもあると考えます。


今回の学校には「20本ほどペットボトルを用意してもらう」よう、事前に話し合いました。

そして当日。私も家で集めた何本かを持っていったのですが、

「ごめんね、これだけしか集まらなかったの」と言って見せられたのは、3本でした。


3本というのが妙にリアルで、がんばってくれた気持ちもよく伝わってきました。

そういえばここは、郡の端の学校。

ペットボトルに入った水なんて周りでは売っていません。

子どもたちが汲んでくる飲み水も、なんだか濁っています。



別に貧困だの衛生状態だのを大げさにしたいわけではありませんから、

どうか「なんとかしなきゃ!」と過剰に反応なさらないでください。


そういえば自分の周りを見渡した時、どれぐらいのガーナ人がペットボトルの水を飲んでいるか。

そんな場面はあんまり見たことないような気がします。

コーラやファンタと同じくらいの値段の水なんて、言われてみればそんな簡単に飲めるかいな。

自分だって、ちょっとケチってしまうよ。


「身近な物で教材が作れます」の「身近」という言葉、自分は安易に使っていたなあ。

この人たちの生活状況に、ちょっと寄り添い方が甘かったなあ。

でもそんなこと言ったら、町から離れたこういう学校はいよいよ何もできなくなってしまうよなあ。


自分の態度があいまいとしたままの、まとまらない反省の話です。

「どんな負担をしてもらうか」をもう一度考え直す必要がありそうです。

0 件のコメント: