2011年12月7日水曜日

いいえむしろ忘れて草



ごぶさたしております。何も忙しかった訳ではまったくなく、

相変わらず口を開けてボーっとしていたら12月になっていました。ごめんなさい。


さて、わがアカチからひょいっと行ったところに、テフレという町があります。

そこには村落開発普及員として活躍するべっぴん・ちかちゃんがいます。


ドミで会うし、飲みながらなんてことない話にも付き合ってくれるけど

やっぱり一度ちかちゃんの勇姿を見てみたいなぁ。もう帰っちゃうしなぁ。

という訳でひょいっと行ってきました、テフレ。

こちらがちかちゃんの配属先。立派な建物を構えるNGOです。



「村落」の隊員は、本当に活動が多岐にわたります。

収入向上支援のためのせっけん作り。

町の女性にはビジネスのイロハを。

病院に出向いてはドメスティックバイオレンスの講義。


建物の中にあるお店の商品を見せてもらいながら、テフレの町を歩きながら

そんな話を聞かせてもらいました。



やはりこの人、ただ者ではなかったのね。

日本酒が好きな機嫌のいい人だけではなかったのね。



この日は中学校へ「リーダーシップクラス」なる出張講義にも出かけました。

「価値観と能力」というお題で、NGOのガーナ人スタッフが中学生に語りかけます。



で、ちかちゃんは余計な口を挟まずにその様子をしっとりと見守ります。

「せっかく来てくれたのに、あたし何もしてなくてごめん」みたいに言われましたが、

むしろ、とんでもない。こういう姿で終われたらどんなにいいだろうと思いました。


ちかちゃんは何も言わないけど、

きっとここまで来るのに見えない努力や見せない苦労があったんだろうな。



どうしても教員目線で書いてしまうからいけないのですが、

たとえば、どこかのクラスの担任を任された時、

先生があれもこれも手を出して、ハイよくできましたとなるのではなく、

生徒たちがああでもないこうでもないとがんばっている様子を見守って、

最終的にすごいじゃないかと言ってあげるのが理想なのかなと思います。


「いい先生だった」と言われたいのではなく、

「いいクラスだった」と言わせたいのですから。


山本五十六が言うように、人を動かすにはまず「やってみせ」ですから、

当然自分が懸命にリードする部分は特に初期にあるべきなのですが、

最終的には「やらせてみて」「ほめてやらねば」いかんなと思うのです。


フィリピンで活躍する同期・てつさんやとしさんも

それぞれブログでこのようなことを書いていて、「!」と納得しましたが、

2年間の協力隊生活も、どこか同じような部分があるのだと思います。


Forget-me-notという花はありますが、自分のことなんか忘れてくれてもいいので

自分が伝えようとしたことが少しでも役に立ってくれたのなら、望外の喜びでしょう。

言うは易しですが、今回のちかちゃんのような姿にあこがれ続けたいと思います。


とはいえ、テフレの人たちに関しては、ちかちゃんが残したことだけではなく、

ちかちゃんがいたということそのものを、決して忘れないのでしょう。

いっしょに町を歩いている時の声のかけられ方でそう感じました。


大事な種をまいた「忘れて草」は、図らずもやっぱり「忘れな草」のようです。



3 件のコメント:

you is miner さんのコメント...

お久しぶりです。

いつも楽しく読ませていただいております。

私も少しづつではありますが、地域の人達と

交流することが出来て来ました。

自分の住んでいる地域には日本人がいないため

少しでも日本を理解していただくために

精一杯コミュニケーションをとってます。

私もこの地域の人達にいつまでも

覚えていてもらえるようになりたいです

鈴木 さんのコメント...

残りわずか
頑張って下さい!


みんなが先生に会える日を
楽しみにしてますよ♪!


焼肉...
うふふふふ。笑

Kofi Jun さんのコメント...

you is miner さん!
そちらもお元気そうで何よりです!
私は未だに任地でチャイナコールありますが、そういう時はしれーっと流してしまいます。
覚えられるのだけでも一苦労のようです。

鈴木さん!
「鈴木さん」がもしもあの「鈴木」なら、久しぶり!
パソコンでコメントが打てるようになっているなんて、成長するもんだねぇ。
お互い日焼けして、また会いましょう。
焼肉の焼き方、思い出させてください。こっちも手づかみの食べ方を伝授しますので。