年に数回、こうしてお互いの授業を見せ合ってはスキルアップを図っています。
今回の会場は、ベチェムという街。同期のたけの任地です。
あいのりワゴンの「トロトロ」にみんなで乗ってベチェムへ。
小学校と高校に分かれて、授業実践します。
自分も小学校でやらせてもらいました。屋外で理科のフリして道徳の授業です。
「ほらぁ、正直に生きないとね、おてんとさまは見てますよー。」
学んだこと、ふたつ。
ひとつめは、「みんな、準備がすごい!」
ガーナの授業(そして私の授業…)はいわゆる chalk and talk に陥りがちなのですが、
それを打破するための具体的な手立てが提案されていました。
こちらの隊員は、子どもに操作させて数量感覚を養わせようとグループ活動を取り入れました。
英語で言うところの hands-on を地で行く授業でした。
アラビア数字で数をとらえられない子どもに配慮した教材を作っていたあたりもさすがです。
「誰も置いていかない」という姿勢が随所に見られました。
こちらの隊員は、割り算の授業を。
実際にあめ玉を黒板上で動かしながら数が分かれていく様子を見せ、
子どもたちと丁寧にやり取りしながら進めていきました。
ガーナ人が「理想の授業」を語る時には、practical という形容詞をよく使うのですが、
この授業の流れや準備した教材はまさに practical と呼ぶにふさわしかったと思います。
やっぱり、いい仕事はいい準備からです。
ふたつめは、「私たちはカネじゃなくて、ヒトの力で勝負している」ということ。
授業が終わった後、この学校の校長先生が開口一番に言いました。
「私たちは校舎がボロボロでお金もない、だから経済的にサポートしてほしい。」
授業の講評が来ると思っていたのに、こんなコメントは残念だなぁ…と思っていたら、
私たちの様子を見に来てくれたクマさんがバシっと言ってくれました。
「我々はヒトの力でサポートしている。彼らの授業から学ぶものを見つけてほしい。」
あ、クマさんというのはJICAで働くガーナ人スタッフの方です。
決してタモリとかたけしとかと仲のよい、こっちのクマさんじゃないです。
この時のクマさん、マジでカッコいいと思いました。
ガーナ人がガーナのことを考えてガーナ人を説得するということは、
やっぱり影響が大きいような気がします。
にしても、日本人となるとカネを持っているイメージが先に来てしまうのか。
カネがあるからいい授業ができると思われたら、それは全然違うのになぁ。
これはもう、少しずつ出会った人に「いっしょにがんばりましょう」とやるしかないかなぁ。
そんなことをぼんやり考えながら、授業の反省会。
授業の流れや教材の準備の仕方などを語り合いました。
※テーブルにビール瓶が見えるのは、気のせいというか合成です。
ホスピタリティをもって企画してくれたたけとハルちゃんに感謝します。
この交流会の様子は、こちらから愉快に伝わってきますので、皆さまぜひ。
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